こどもの歯相談室


こどもの歯相談室・はならび
  
  ◆乳歯の横から永久歯が生えてきました

Q 下の乳歯の内側に永久歯が生えてきたのに、乳歯が抜けません。
A まず乳歯を抜いて永久歯が正しい位置に動けるようにします。

2枚歯 下の前の乳歯の後ろに、いつの間にか永久歯が生えているのは、乳歯との生え替わりがうまくいかずに永久歯が生えたためです。このようなケースは前歯によく見られます。乳歯を抜いてスペースを作ることにより永久歯は舌におされて少しずつ前に移動します。

  しかし、乳歯より永久歯の方が大きいことと、永久歯の前歯がきれいに生え揃うためのスペースがすでにないのが実情です。このまま放置すると、永久歯が整列しない(右画像・乱ぐい歯)ことが多いので、ご心配な方は「ホールディングアーチ(保隙装置)」での治療を行うことをお勧めします。 乱ぐい歯 

乳歯から永久歯へ自然に生え替わるのが理想ですが、歯科クリニックで定期的に観察を続けながら上手に生え替わらせることで、歯並びが悪くなることを防げる場合もあります。

このページのトップへ

 ◆指しゃぶりなどのクセ

Q 指しゃぶりはいけないのでしょうか?いつまでにやめさせるべき?
A 一般的に3歳までは様子を見て大丈夫といわれています

こどもの指しゃぶりは年齢によって意味が異なります。0歳児の指しゃぶりは、赤ちゃんが自分の身体を自分でさわって確認する「探索行動」の1つとして始まります。指しゃぶり自体異常なものではなく、もともと生理的なものです。お母さんのお腹の中にいる胎生14週くらいから胎児が手をお口にもっていく様子が観察されます。自分の指を吸うということは赤ちゃんにとってとても気持ちのいいことらしく、不安を和らげてくれたり、気持ちを落ち着かせてくれるものといわれています。

  1歳児の指しゃぶりも生理的なもので悪いことではありません。歯への影響も心配ありませんので、あまり神経質にならずにお子さんとのふれあいを大切にして下さい。いずれ自然にとれてきます。ちょっと緊張したときなど本能的に安心するために指をしゃぶることが多いようです。
  歩けるようになったり、手先が器用になり遊びや興味の対象が広がれば、指をしゃぶることもいつの間にか忘れてしまうでしょう。

  2歳・3歳児の指しゃぶりは、昼間はしなくなっても夜寝るときに指がお口に、というケースが見受けられます。心理的に落ち着きたいときに多いようです。寂しいとき、不安なとき、指をしゃぶりながら自分の精神を安定させています。

  4歳・5歳になっても続いている場合は指しゃぶり行動が習慣化しつつあると考えられます。頑固な指しゃぶりが続くと歯や成長中のあごの骨に影響して、歯並びが悪くなることがあります。例えば「開咬」(上下の前歯が合わない)「交叉咬合」(奥歯の噛み合わせが上下逆になる)「上顎前突」(出っ歯になる)などです。また、舌の動かし方も正常な場合と異なり、唾を飲み込んだときに舌が唇の間に突き出るように(舌突出癖)なってきます。

開咬 交叉咬合 上顎前突 舌突出癖
開咬 交叉咬合 上顎前突 舌突出癖

指しゃぶりのクセをやめさせる決まった方法はありません。しかし指しゃぶりをしている子供の注意をそらし、口から指を出さざるを得ないように仕向けていくことは大切なことです。指が口に入っていることを注意するよりも、指が口から離れていることをほめてあげることも重要な点です。
  また、子供自身に「なぜやめたほうがいいのか」を理解させることです。絵本なども出ていますので利用すると良いでしょう。

ゆびしゃぶり やめられるかな 『ゆびしゃぶりやめられるかな
              ―指しゃぶりの本』

    三輪 康子 わかば出版

  当クリニックで閲覧できます。
  受付にお声がけ下さい。

  ただ、指しゃぶりの及ぼす影響は個人差が大きいもので、実際は5、6歳まで指しゃぶりをしていても歯並びに影響のでない子もいれば、3歳にはやめたのに影響が出てしまう子もいます。単に指しゃぶりといっても、なめる程度から、歯列の形を変えてしまうほど強く吸う場合、指は吸わなくなっても舌や唇を入れるクセが残ってしまう場合もありますので一概に「何歳までにやめれば大丈夫」とは言い切れないのが現状です。

関連項目 「おしゃぶりの使用」

このページのトップへ

  ◆おしゃぶりの使用

Q 口呼吸を防ぐためにおしゃぶりを使用すると良いと聞きましたが
A 現時点で科学的証明はなされていません

2歳を過ぎてもおしゃぶりを使用している子供達には、指しゃぶりと同様の歯列不正が起こりやすいという研究結果が出ています。また、首から下げたおしゃぶりは決して「清潔」とはいえず、衛生面でも問題があると言えますので歯科医の立場からはお勧めできません。ただ、外出時など公共の場で子供が泣き騒いだりしたとき、おしゃぶりがその窮地を救ってくれるのであれば、短時間に上手に使うのは問題ないと思います。

関連項目 「指しゃぶりなどのクセ」

このページのトップへ