今年の残暑は例年より長く、「いつまで暑いのか？！」という日々が続きました。
通常ならこれからインフルエンザの流行が始まる季節になるわけですが
ご存じのように今年は早い時期からインフルエンザが流行し、年間を通じて感染者が多い状況です。
10月上旬の時点では全国的にコロナよりもインフルエンザの感染者数が上回っています。
今後徐々に空気が乾燥し、季節的にも細菌やウイルスに感染しやすくなります。
今までと同様に手洗い・うがいを徹底して予防に努めたいところです。
ウイルスの感染を「助ける細菌」がいる・・・！
さて、そんな感染予防に実は「口腔ケアも効果的」であることはご存じですか？
その秘密は、汚れたお口で繁殖する「あの細菌」が関わっています。
お口は食べ物だけでなく、外気や細菌にとっての入り口でもあります。
そのため、お口が汚れていると身体の中に細菌が侵入する可能性が高くなってしまいます。
さらにやっかいな存在が、お口のケアを怠るとすぐに繁殖する歯周病菌です。
実は歯周病菌が作り出すプロテアーゼ(酵素)という物質が、
ウイルスの感染を手助けしてしまうのです。
インフルエンザや新型コロナにも影響が
プロテアーゼが助けるウイルスの中には、インフルエンザウイルスも存在します。
つまり逆に言えば、歯周病予防をすることがプロテアーゼの増加を防ぎ、
インフルエンザの予防にもなる、というわけです。
実際に、歯科衛生士による口腔ケアを受けた人は、
インフルエンザの発症率が10分の1になったという研究結果もあります。
また、お口の中が汚れていると、細菌が肺にまで侵入し、
誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を引き起こすことがあります。
そして、誤嚥性肺炎になった状態で新型コロナウイルスに感染すると
重篤化する恐れがあるため、お口の中は常に清潔にすることを心がけましょう。
歯周病は、ご自身ではなかなか症状に気付くことができないため、
定期的な検診による予防やメインテナンスが必要不可欠です。
お口を含めたお身体全体の健康のためにも
ぜひ定期的に歯科で口腔ケアを受けてください。