今年の夏は猛暑続きでエアコンがフル稼働の夏でしたね。
エアコンは暖房を使う前にお掃除やお手入れをしておくと、快適な空調で過ごせるだけでなく、節電にもなるそうです。
定期的なお手入れが大事な道具といえば「入れ歯」や「マウスピース」も同じです。
お口の機能を補助したり保護したりするためにも大切な道具ですが、
お手入れを間違えるとかえってお口の環境や健康が悪化する恐れがあります。
■入れ歯やマウスピースの「間違ったお手入れ」
入れ歯もマウスピースも共通して「やってはいけないこと」が2つあります。
ひとつは熱湯で消毒しようとすること。
入れ歯やマウスピースにはプラスチック素材が使われているため、熱湯に触れると変形してしまいます。
しかも、変形した状態で無理に装着するとお口に傷ができたり
本来の機能が失われたりするので注意が必要です。
そして、もうひとつの間違ったお手入れは歯みがき粉で磨いてしまうこと。
歯みがき粉には「研磨剤」という成分が入っていることが多く、
そのつぶによって入れ歯やマウスピースに細かな傷がついてしまうことがあります。
目に見えないような細かな傷でも細菌の温床となってしまうのです。
入れ歯の油汚れが気になる場合は「食器用の中性洗剤」を使うときれいに落とすことができます。
■正しいお手入れ方法①「お口から外して掃除」しよう!
通常の歯と同じく入れ歯にもプラーク(歯垢)や歯石がつきます。
そのまま装着しているとむし歯や歯周病になりやすくなるほか、歯ぐきの炎症や口臭の原因、
さらには誤嚥性肺炎などの病気を引き起こすリスクが高まってしまうのです。
そのため食後はお口から外し、水やぬるま湯で汚れをよく洗い流してください。
そして必ず1日1回は専用のブラシなどを使いしっかり磨くようにしましょう。
マウスピースには歯ぎしりなどから歯を保護する「ナイトガード」や、スポーツ時に装着する「マウスガード」、
睡眠時無呼吸症候群の治療に使用する「スリープスプリント」などいくつか種類があります。
種類によってはブラシを使用しない方がいいものもありますので、歯科で確認していただくのがおすすめです。
■正しいお手入れ方法②「洗浄液に浸けておく」
入れ歯をつけたまま寝てしまうと、高温多湿なお口の中では一晩で何億という細菌が繁殖します。
そのため就寝時には外して「専用の洗浄液」を溶かした水に浸けておきましょう。
もちろんマウスピースも、使用していないときは洗浄液に浸して清潔を保ってください。
むし歯や歯周病の治療時には、睡眠時の過剰な噛みしめから歯を守るため、あえて入れ歯を装着したまま
就寝することを勧められる場合があります。そのような場合は主治医のアドバイスに従ってください。
正しいお手入れを続けることで入れ歯やマウスピースを永く使い続けることが出来ます。
お手入れについて、心配なことがありましたらお気軽にご相談ください。