インプラント治療


3.インプラントで注意が必要なケース


1.注意が必要な疾病について

インプラント治療が始まって間もない頃は既往症があると難しいといわれるケースもありましたが、専門医によるコントロールができていて普通の生活が送れるようであば基本的には可能と言えます。
  しかし、まだ成長過程にある方、免疫不全や1型糖尿病の方、ホルモン療法や放射線治療を受けている方はインプラント治療に適しません。腎臓や肝臓の疾患、喘息などの呼吸器系疾患、心臓病などの循環器系疾患、高・低血圧など、インプラント治療によるストレスが影響を及ぼすような疾患や、骨粗しょう症、リウマチなど骨に関係する疾患は慎重な判断が必要になります。その病気を治療している主治医の先生の意見なども参考にして総合的に判断します。また、妊娠中の方は出産してからの方が望ましいでしょう。

2.インプラント手術の年齢制限について

年齢による制限ですが、若い患者さんでは顎の骨の成長が止まる時期を考慮してだいたい18歳以上なら可能です。特に健康に問題なく、顎の骨の量が一定以上あれば年齢の上限はありません。

    

3.喫煙とインプラント

喫煙が健康に悪影響を及ぼすということは誰でも何となく知っていて、
「喫煙=肺がん」というイメージも広く浸透しています。一方、喫煙が歯や歯肉にも悪影響を与えていることはあまり知られていません。
  1990年代に入ってから歯科や口腔外科の視点からも様々な研究が盛んに行われるようになり、特に喫煙と歯周病の因果関係が高いことがわかってきました。年齢や喫煙量にもよりますが、現在、喫煙者は非喫煙者の3~4倍、元喫煙者でも1.5~2倍近く、歯周病に対するリスクが高まるといわれています。

インプラントは比較的新しい治療法であるため、何千何万という対象者を長期的に調査したデータはありませんが、歯周病に対するリスクと同様であることは想像がつきます。喫煙者におけるインプラント失敗率は、非喫煙者に比べて2~3倍高くなるという報告もあり、インプラントにおけるリスクファクターの上位に位置づけられています。

では、タバコの何が歯周病を発症させたり、インプラントに悪影響を与えたりするのでしょうか?喫煙により末梢血管が収縮して血流が低下するということは知られていますが口腔内でも同様の現象が起き、まずは血行不良によって低酸素状態に陥ることが歯周病菌の繁殖を助長していると考えられます。
  インプラントの場合では、これに加えてニコチン・タールなどの有害物質が骨や歯肉の再生や修復に悪影響を与え、抵抗力を低下させてしまうので、手術後の傷の治りを阻害・遅延させたり、インプラント生存率(耐久性)を低下させると考えられています。

このページのトップへ

「4.インプラントのメンテナンス」へ